警察署長 : スチュアートウッズ
アメリカのベストセラー作家、ウッズのデビュー作である。
日本ではあまり有名ではないようで、この本も絶版らしい。
物語は南部の架空の町「デラノ」が一人の男によって作られるところから始まる。
おそらく多くのアメリカの地方都市がこうやって生まれたのだろう。(町の創設者イコール土地の名士という訳だ。)
そのデラノの町の初代から3代までの警察署長を軸に、数十年にわたる猟奇殺人事件の解決までを描いていく。
主流を成す殺人事件捜査と、根強い人種差別や政治的駆け引き等の社会的事象との絡ませ方が見事で飽きさせない。架空の町のはずなのに、アメリカの一地方都市としての歴史シミュレーションの見事さは感嘆ものである。モデルになっているのはどこだろう、とフィクションと解っていてもつい考えてしまうのである。
もちろんラストには、ドラマチックで感動的なエンディングもちゃんと用意されている。いかにもハリウッド映画的と私は思っているのだが、遂に映画化はされなかったようだ。
(但し、ミニドラマとして放映されたことがある。チャールトン・ヘストンが出演。)
<ハヤカワ文庫>
※古本屋でしか買えません。
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