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2004/06/15

刑務所のリタ・ヘイワース

スティーヴン・キング 
ゴールデンボーイ 恐怖の四季 春夏編 に収録(新潮文庫)

cover

「妻殺し」の罪を着せられ、数十年も刑務所で過ごすこととなった
銀行家アンディ。囚人たちには痛めつけられ、刑務所長には無実
の証拠を握りつぶされる。絶望してあたり前の境遇にありながらも
彼は誰にも語らずひとつの秘密を守り続けていた...。

刑務所の伝説となったひとりの男を、友人の老受刑者のモノローグ
でつづってゆく。映画「ショーシャンクの空に」の原作として、あまり
にも有名な作品である。

淡々と描かれる刑務所の日常。
映画女優(リタヘイワース)のポスターというしゃれた小道具。
長い受難の間にも希望を捨てなかった男が自ら切り開く道の
なんと険しいことだろう。最後の数行で涙がこぼれた。
心の中の希望を捨てない、というテーマは(ホラー小説でも)
キングが繰り返し書いているものである。
私がキングが好きな理由のひとつはそこにある。

小説では彼が海を見ることができたのかどうかわからないのだが、そう思いたい、と読者にもまた「希望」を抱かせる見事なエンディングである。

ホラー作家として有名なため、ホラーが苦手な人には敬遠されがちなスティーヴン・キングだが、
映画「スタンド・バイ・ミー」や、「ショーシャンクの空に」がヒットしたことにより、彼が本来持つ「ストーリーテラー」としての才能が認められることとなった。彼の「小説作法」を読むと、正に彼にとって「書くこと」が生きることであるのがよくわかる。ある意味うらやましい話である。
自分にとって「これこそが生きること」とはなんだろう。
私にはまだ見つからないのである。

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ショーシャンクの空に 小説作法

【2005年11月9日 追記】
リタ・ヘイワースの顔が見たい方、こちらのエントリへどうぞ。→リタ・ヘイワース


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コメント

この映画は個人的にベスト3に入るほど好き。
原作ももちろんよかった。

小説作法も面白かった。
さあ、そろそろキング読むかな。

投稿: さいもん | 2004/06/16 22:04

映画もいいですよね。
「そろそろキング」の次のお勧めをするほど、難しい事はないです。最近はどんどん詳細に詳細に、そして長く長くなっていますので。


投稿: じょえる | 2004/06/17 23:11

私はただの映画好きですが、気になる映画の原作者が
S.キングという事が結構多いです。この作品もそうでした。
S.キングはとっても心理描写がうまいですね。
まだ、原作を読んでいませんが、この作品は読んでみたいと
思います。
ジョエルさんの作品コメントはとっても参考になりました♪


投稿: skyblackcat | 2004/10/05 22:22

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