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2004/06/08

野獣の書(3部作):ロバート・ストールマン

ハヤカワ文庫 (絶版か?)

orphan.jpg captive.jpg beast.jpg

1930年代のアメリカ南部を舞台に描かれた、傑作ファンタジー。
農夫が納屋で見つけた子供を、引き取って育てることにした。
だが、少年は夜になると恐ろしい野獣に変身してしまうのだった。
純粋な少年は、賢く成長していくのだが、やがて悲劇が訪れる...。


単なる変身もの、狼人間ものではない、野獣とそれにまつわる
人間の魂の物語。この世界での人間の生と死、
外の世界にあるであろう何者かとしての生と死、を
深く考えさせられる、ある種宗教的な感動のある作品である。
20年前の出版だが、絶対に処分しない、もっとも大事な蔵書のひとつ。

愛する中村一義の名曲「ハレルヤ」を聞くと
いつもこの小説を思い出す。
第3部「野獣」に出てくるインディアン(ネイティブアメリカンですね)の祝福の儀式。
野獣の魂が昇華されるクライマックス場面である。

まるでその儀式を歌にしたかのような曲がこれまた
傑作、ハレルヤなのである。
中村君はこの儀式を体験したに違いないなどと、
勝手に思っているのだが。


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コメント

はじめまして。七生子と申します。
本好きPeopleからお邪魔しました。

ハヤカワ文庫が好きで古本屋など回っては集めているんですが、
この作品、面白そうと気になっているものの、
なかなか3冊揃いで、巡り合えないシリーズだったりします。
感想を拝見し、ますます読みたい気持ちがつのりました。
ちょっと頑張って探して読んでみようと思います。

では。またお邪魔します。

投稿: 七生子 | 2004/08/03 19:10

七生子さん、はじめまして。
私もこの本を売っているのを見たことがないです。
幻のシリーズなのかもしれません。
たくさんの人に読んでほしいのに残念。
見つかるといいですね。
復刊ドットコムにも上がっていますが、道は遠い感じです。

投稿: じょえる | 2004/08/03 19:50

こんにちは、はじめまして。

何だか非常に近しい感じです。この「野獣の書三部作」(ずいぶんと昔に読んだためほとんど忘却の彼方なのですが、面白かったという記憶だけはしっかり残っています)をはじめ、右側バー部分に掲載されている本は僕もいくつかの例外を除き、ほとんど読んでいますし、好ましく思っています。

左側のリンクも近しいなぁ… スティーヴン・キング研究序説の tkr さんにはいつもお世話になっています。

また来ます。

投稿: hasyos | 2004/09/01 13:01

はじめまして。コメントありがとうございます。
基本的に好きな本、面白かった本についてだけ書くようにしています。読んだけどなんだかな~という本には触れずにスルーしてます。
結果として自分の好みの偏りが見えてきて、うれしはずかし、って感じですかね。(笑)
これからもよろしくお願いします。

投稿: じょえる | 2004/09/01 18:10

 はじめまして。通りすがりです。
この三部作を好きな人を初めて知って、嬉しくなって書き込んでしまいました。
といっても、僕が持ってるのは、一巻目の「孤児」だけなのですが。なぜか夜の駅でひたすら読みふけっていた当時の自分を思い出します。
後で風邪で寝込んだとき、友人に、これ(→孤児)の続編を買ってきてくれ!と頼んだら、売り切れてたそうで、がっくり来ました。それっきりです。
あれから、何年経つのだろう。続きが読みたくなっちまったなぁ。
でも売ってるところ、みたことがないですね。

投稿: へろ | 2004/12/16 18:56

こんにちは。コメントありがとうございます。
通りすがり大歓迎です。
この作品は本当に傑作ですよね。
でも入手困難なので、なかなか話題にのぼらないのが残念です。ぜひ続きを読んでもらいたいのですが。頑張って探してみてくださいね。

投稿: じょえる | 2004/12/16 21:45

日付がずいぶん前の記事にコメント、すみません。
メールが見当たらなかったので、こちらから失礼します。

わたしのブログに 「野獣の書」 の記事をアップしたのですが、
勝手にリンクを貼らせて頂きました。
事後承諾ですみません。
なんだか懐かしいSFがいっぱい挙がっていて、とても親近感が湧きました。

投稿: 斑入り山吹 | 2010/04/10 08:23

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