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2004/07/06

デッドゾーン:スティーヴン・キング

平凡な高校教師ジョンは、交通事故に遭い昏睡状態に陥る。目覚めた時にはなんと4年半もの年月が流れていた。仕事を失い、愛する女性はすでに別の人の妻となっている。周囲にとっては長い年月でも、ジョンにとっては一瞬にして全てが失われたのである。そしてその代わりに得たものは、過去と未来を見通せる不思議な力だった。その能力を生かし、迷宮入りの難事件を解決したりするのだが、次第に周囲は彼を怪物扱いし、遠ざけはじめる。
孤独な生活をおくる中、ある日彼は世界の悲劇的な未来を垣間見てしまう。どうしても予知能力の届かない「デッドゾーン」の先にあるものは果たしてなんだったのか。

「超能力者の孤独」を描いた、スティーヴン・キングの初期の傑作。
主人公は過去を見通せるが故に、世間から敬遠され、孤独に追い込まれていく。また未来を見通せるが故に、世界を救うかどうかの選択を迫られる。彼の苦悩と孤独がひしひしと迫ってくる、せつなさに満ちた物語である。
ある日突然超能力を持ってしまうという、ファイアスターターと同様のテーマだが、味わいは全く違う物になっている。私としてはもう少し救いが欲しかったとも思うけれど、この完成度の高さでは他の結末はないのかもしれない。
<新潮文庫>



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