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2004/08/12

EXPLORER : 槙原敬之


あの事件からはじめてのアルバムが出た。
(後日訂正:復帰後初アルバムは「太陽」でした。これは移籍後初アルバムです。)
詩も曲も、どこをとっても槙原ブランド。あの見事なファルセットを聞くと、やはりうっとりしてしまう。
歌詞も独特で、表現は悪いかもしれないがプロの作詞家には絶対に書けないだろうと思える。自分で曲をつけられるからこそ書ける、まるでエッセイのような、散文詩のような歌詞ばかり。それが美しいメロディとアレンジ、独特の声で素晴らしい曲になる。なんだか魔法のようだ。確かに「癒し系」に入る優しいアルバムが出来上がった。

本人が表に出ない間、音楽家としての本領を発揮していろいろな人に楽曲を提供していたようだ。他人のための曲を作る作業で、槙原君本人にもかなり得るところがあったのではないだろうか。
以前の曲は殆どが「自分自身」と「自分の恋愛」を題材にしていたようなところがあったが、今回のアルバムでは、違う視点から見た歌詞が多くなっていて、人間的な広がりを感じる。

一曲目の「優しい歌が歌えない」はまさに、過去の事件に対する反省と謝罪の歌なのだろう。そういう内省からはじまり、「世界に一つだけの花」を経て、最後の「僕が一番欲しかったもの」とくると、確かにいい曲が揃っているいいアルバムなのだが、少しばかり「いい人」になりすぎなのでは、という気がしてしまう。普通レベルのいい人じゃなく、そんな人がいるかどうか知らないが、例えて言えば「カリスマ慈善家」になれるくらいの「いい人」になっちゃったという感じ。

社会や周囲に対する批判や、怒りというような感情をすべてこすり落としてしまったようだ。以前の彼に時々あった疎外感のようなものも消えてなくなっている。人間そんなにいい人でいれるものかな。悪いのは全部自分の心なのですか、と問い返したい気持ちになったのも確かだ。

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コメント

コメント&トラバ 有難うゴザイマシタ!
昔から優しい歌が多かったようですが、
おっしゃるとおり「人間的な広がり」感じますね。

聴いていると 「ボクはこんな気持ちを見つけたよ♪」
とまるで宝物を見つけたかのように
それをみんなに伝えたい、という熱い気持ちが
ソコカシコにあるような気がしました。
まだ悟りきれていない自分を楽しむかのように・・・

そんな風に思っちゃいました。

投稿: 秘書華 | 2004/08/23 20:33

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