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2004/08/10

DVについて

個々の事象や事件に名前を与えることによって、やっと見えてくる現実というのが確かにあると思う。DVや児童虐待はその典型だといえる。
DVという言葉が、認知されてきたのはここ2、3年のことだと思う。2001年にDV防止法が施行されて、ようやく一般に浸透しはじめたようだ。前記「ローズ・マダー」が出た95年当時はその言葉を知る人は少なかったと思う。(私自身は、私財を投げ打って駆け込み寺のような活動をする人々のことを知った時期だった。)

「DV」という言葉を知らせることは、まったく関係ない人々にそういう現実がある事を知らせることであり、また当の被害者に「あなたは被害者です、救いを求めてもいいのです。」というメッセージを送ることである。DVの被害者は、悪いのは自分であると思っている人が多く、救済のためにはまず、「被害者であること」に自ら気づくのが第一歩なのだから。

私は離婚経験者なのだが、前の結婚生活で殴られたり蹴られたりという暴力を振るわれたことはない。しかし、辛さや苦しさはもちろん、自分であらゆる感情を意識できないような、感覚が麻痺したような状態が何年も続いていた。笑っているのも、泣いているのも自分でないような気分でずっと過ごしていた。また、その状態から抜け出すことができるなんて思いもしなかった。これが自分の選んだ人生だから、このまま年を取ってこのまま死んでいくのだと思っていた。諦め切ったというより、自分の人生は既に終わったような気がしていたのだ。
それって、なんだかDVの被害者に似ている感覚なんだろうな、と漠然と思っていたのだが、今回この本を再読したのを機に、改めてDVについて調べてみたら、今になってわかったことがあった。

様々な暴力の形態 
-これらの行為はDVに見られる例です-

◆身体的暴力
・小突く
・殴る
・蹴る
・殴るふりをする
・包丁を突きつける
・ものを投げつける
・髪を引っ張り、引きずりまわす
・タバコの火を押し付ける
・首を絞める
・階段から突き落とす

◆精神的暴力
・何でも従えと言う
・発言権を与えない
・交友関係や電話の内容を細かく監視する
・外出を禁止する
・何を言っても無視する
・人前で侮辱する
・大事なものを捨てる、壊す
・罵詈雑言を浴びせる
・夜通し説教をして眠らせない

◆経済的暴力
・生活費を渡さない
・外で働くことを妨害する
・洋服などを買わせない
・家庭の収入について何も教えない
・家計を厳しく管理する

◆性的暴力
・見たくないのにポルノビデオを見せる
・脅しや暴力的な性行為
・避妊に協力しない
・中絶の強要
・子どもができない事を一方的に非難する
・性行為の強要

千葉県のサイトより引用

私はひどい身体的暴力こそ受けなかったが、上の表にあるたくさんの項目に心あたりや経験がある。また腕をつかまれたり、体でのしかかったりするのも身体的暴力なのだそうだ。それなら嫌というほど経験がある。

来年で離婚が成立してから10年になる。自分が実は被害者だったのだと10年目にして気づいたということか。いや、うすうすは気づいていたけれど、きちんと自分に証明することがやっとできたということかもしれない。

今の「ハリネズミ」な気分も、世間がサボテンだらけのように見えるのも、幾分かはそのせいなのかもしれない。実はまだ心のリハビリ中なのだろうか。いつかもっと良くなれば、どちらのトゲも丸くなって見えるのだろうか。

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