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2004/09/06

ロケットボーイズ:ホーマー・ジュニア ヒッカム

1957年、ソ連の人口衛星スプートニク打ち上げのニュースに世界が沸いていた。夜空を横切る輝く人工衛星。アメリカの炭坑町でその光景を目に焼き付けた少年は、自分の手でロケットを飛ばそうと決意する。必死で高度な数学を学び、材料を集め、実験を繰り返す少年達。彼らの活動はやがて周囲の大人達をも巻き込んで行く。 石炭の時代が終わりを迎える頃、次第に活気を失っていく街と住人達。空に打ちあがるロケットは彼らにも希望を与えるものだった。協力的な街の人々と対照的に、少年の父親だけが彼らの行動に興味を示さないのだった…。

ロケット大好きな高校生達が主人公の青春小説、と思ったらフィクションではなくて実話なのだそうだ。引退したNASAのエンジニアが、宇宙への夢を抱きつづけた自らの高校時代を描いた自伝である。ノンフィクションではあっても、よく出来た小説のように読むことができる。不景気に沈みこむような町の雰囲気、家族のような心優しい住人達、そして頑固な父親。道具建てが映画「リトル・ダンサー」によく似ている。
夢を持ち続け、それを実現した人の真実味のあるストーリーには、押しつけがましさがなく、爽快感さえ感じる。そして、やはり読むものに大きな勇気を与えてくれるのである。

映画「遠い空の向こうに」の原作。こちらも地味だが心地良い感動がある佳作。一見の価値あり。


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著者: ホーマー ヒッカム・ジュニア, Homer H.,Jr. Hickam, 武者 圭子 タイトル: ロケットボーイズ〈上〉   著者: ホーマー・ジュニア ヒッカム, Homer H.Jr. Hickam, 武者 圭子 タイトル: ロケットボーイズ〈下〉 「ロケットボーイズ」 ホーマー・ジュニアヒッカム・著 『日本でいうなら、私小説』  本書は、現在(もう退職された... [続きを読む]

受信: 2005/05/17 18:24

» 遠い空の向こうに [Yasutaka's DIARY]
遠い空の向こうに 1957年10月4日、ソ連は世界初の人工衛星「スプートニク」の打ち上げに成功した。星空を駆け抜けるその美しい軌跡に魅入られた高校生のホーマー・ヒッカム(ジェイク・ギレンホール)は、その日から「自力でロケットを打ち上げる」という夢を抱く。親友のロイ(ウィリアム・スコット・リー)とオデル(チャド・リンドバーグ)にクラスの嫌われ者だが数学が得意なクエンティン(クリス・オーウェン)を加え、小型のロケットを作っては壊すという試行錯誤の日々を送る。閉鎖的な炭鉱町だったせいもあり町の...... [続きを読む]

受信: 2005/10/13 03:06

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