ペイチェック:フィリップ・K・ディック
フィリップ・K・ディックの作品集。同名の映画の公開に会わせて、出版済のものを改題して出したのかもしれない。(たぶん、「パーキー・パットの日々」という書名だったのでは。あいまいな記憶による想像ですが。)
ジェニングスは多額の報酬を受け取る代わりに、働いている間の記憶を消されるという契約を交わした。いざ仕事を終えて支払いを受けてみると、渡されたのはお金ではなく、わずか数個のガラクタだった。しかし、それを手配したのは、なんと自分自身だという。その上、なぜか警察にも追われる羽目に。その謎を解くため、彼は過去に何をしていたのかを探りはじめる。
ほとんど主人公の一人称で進むハードボイルドっぽい小説。派手な演出はないが、謎のアイテムがやはり面白く、先が気になってどんどん読んでしまう。「こんなんでいいんだっ?」とツッコミをいれたくなる、秀逸なオチ。この結末こそが短編小説の面白さなのだと思う。
さすがにこのままでは映画にはならないとは思うが。
ジョン・ウーの映画『ペイチェック 消された記憶』では、世界の滅亡(それも派手なヤツ)まで匂わせちゃって、膨らませ過ぎじゃないのかとも思った。男はマッチョ過ぎるし、女も強すぎる。ラストはハッピーエンドというより、能天気過ぎるし。それでも、単純に娯楽映画として面白かったかな。
(鳩も出るよ。)
| 固定リンク
「映画」カテゴリの記事
- 【映画】ダークナイト(2008.08.14)
- 【映画】テネイシャスD 運命のピックを探せ!(2008.08.07)
- 【映画】ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン(2008.08.05)
- ジャック・ブラックの新作映画に超期待!(2008.02.15)
- 映画をめぐるあれこれ。(2006.01.23)
「本」カテゴリの記事
- エディプスの恋人:筒井康隆(2004.10.09)
- 「天の光はすべて星」「闇の公子」9月復刊!(2008.08.24)
- アウトドア般若心経:みうらじゅん(2007.12.26)
- Harry Potter and the Deathly Hallows : J.K.Rowling(2007.07.28)
- ハリーポッター最終巻、届きました(2007.07.22)
コメント