七瀬ふたたび :筒井 康隆
「家族八景」の続編。
夜行列車に乗る七瀬の心に、悲惨な列車事故の光景が飛びこんでくる。それはたまたま乗り合わせた若者が予知した未来の出来事だった。この出会いからはじまり、七瀬は自分以外の超能力者たちと知り合うことになる。未来を見る者、念動力を持つ者、時間を遡る者。そして、もうひとりのテレパス。それぞれが一般の社会から孤立し、隠れるように生きているのだった。家族のように暮らし始めた彼らに、得体の知れない敵が襲いかかる…。
「お手伝いさん」の仕事を辞めた七瀬のその後を描いているのだが、これが前作とは全く違う「超能力戦争」の世界に踏み込んでいる。「時をかける少女」のようなSFジュブナイル路線とも言える。ただ決定的に異なるのは、主人公の心の有り様である。七瀬は若く純粋なだけの少女ではない。人間の裏側を知りすぎた彼女は、強い孤立感を持って生きている。世の中をを突き放したような、硬質な個性がこの作品を全く違う色合いのものにしているのだ。
弾圧する者とされる者の壮絶な戦いが繰り広げられる。その救いようのなさ、やりきれなさから生まれる悲壮感。不安なプロローグから衝撃のラストまで、一気に駆け抜けるエスパーストーリーの傑作である。
<新潮文庫>

☆79年にNHK少年ドラマシリーズの枠でドラマ化されている。
七瀬役は多岐川裕美。最近復刻版のDVDが発売されたようだ。
NHK少年ドラマシリーズ 七瀬ふたたびⅠ
NHK少年ドラマシリーズ 七瀬ふたたびⅡ
NHK少年ドラマシリーズ 七瀬ふたたびⅢ
※主題歌の「風信子(ヒヤシンス)どこへ」が素晴らしかった。
これを聞くためだけにでもDVDを買ってもいいかな、と思うくらい。
【風信子どこへ】作詞・深野義和/作曲・深野義和/ 唄・深野義和
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» 筒井康隆 「七瀬ふたたび」 [ご本といえばblog]
筒井康隆著 「七瀬ふたたび」を読む。
このフレーズにシビれた。
神様。なぜ超能力者をこの世に遣わされたのですか。人類を試すためだったのでしょうか。それなら、... [続きを読む]
受信: 2004/11/17 11:01
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