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2004/12/01

ドラゴンの眼:スティーヴン キング

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ドラゴンの眼(上)
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ドラゴンの眼(下)

スティーヴン・キングが娘のナオミと、ピーター・ストラウブの息子ベンのために書いたというファンタジー。少しづつ読み聞かせることを意識しているためか、ストーリーが盛り上がってくると場面が変えられたりして、一気に読もうとすると多少冗長に感じる部分もある。それでも、お話を聞いている気分で読み始めれば、やはり稀代のストーリーテラー、キングの術中にはまってしまう。

邪悪な魔法使いフラッグにいつのまにか支配されるようになったデレイン王国。正義感に溢れた勇敢な王子ピーターは、フラッグの計略により父王ローランド殺害の罪を着せられ、高い塔の頂上に幽閉されてしまう。弟のトマス王子は父親の愛に飢えた少年だった。優秀で父のお気に入りだった兄への嫉妬心も手伝い、フラッグの言うがまま王位を継承するのだが、実は彼はフラッグによる父親の殺害現場を目撃していたのだった。
果たしてピーターは絶体絶命の危機を乗り越えることができるのか。デレイン王国の運命は?
雪嵐の中、正義と悪との壮絶な闘いがはじまる……。

「王子たるもの食事にはきちんとナプキンを使いなさい。」幼い頃の母親の教えが、やがて塔の監禁場所から彼を救うことになる。また、自分に似て凡庸な次男を嫌う父親の心ない仕打ちが、父親の命と王国を危機に陥れる。
親が子供にかける言葉のひとつひとつが子供の成長に大きな影響を与えていく。親の愛情のあり方の難しさと大切さが感じられる物語でもある。
小さなエピソードの積み重ね、と思えたものが実は重要な伏線であり、最後には沢山のストーリーの細い糸が絡みあって大団円を迎える。キングらしい見事なお手並みの作品である。

フラッグやローランドが登場することから、キングファンならご存知のあの「暗黒の塔シリーズ」の番外編としても楽しめる。もちろん知らなくても、十分楽しめる作品だ。一気に読まずに、夜毎暖炉のそばで語り部に耳を傾ける気持ちで少しずつ読むのがお勧め。

【蛇足ですが】
子供に読み聞かせるにしては、王と王妃の初夜の描写がアレなんですけど。
アメリカの子供はこれでいいんでしょうかね。キングさんちだけなんでしょうか。

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