タマスターラー:タニス リー
タマスターラー
本屋さんをぶらついていたら、ハヤカワの復刊フェアをやっていた。その中に、長いこと探していたこの「タマスターラー」を発見して即購入。
神話のような作品から、ちょっと不思議で恐ろしい話、そしてSFまで、リーの才能がぎゅっと詰め込まれたような短編集だ。
物語の舞台はどれもインド。けれど、それぞれの作品すべて時代が異なっている。神話の古代から、遥かな未来まで。それぞれは独立した物語だけれど、全部を読むと、『輪廻転生』という言葉について、考えずにはいられない。悠久の時を表現するのに、ぴったりの舞台としてインドが選ばれたのかもしれない。
一番気に入ったのは「月の詩」という作品。ロマンチックで美しく幻想的。
昔も今も変わらぬ(はずの)恋愛の真実を突いている。
こんなハッピーエンドもいいなと思う。
目次
龍の都
炎の虎
月の詩
運命の手
象牙の商人
輝く星
暗黒の星
酒井 昭伸 (翻訳)
<ハヤカワ文庫>
| 固定リンク
「本」カテゴリの記事
- エディプスの恋人:筒井康隆(2004.10.09)
- 「天の光はすべて星」「闇の公子」9月復刊!(2008.08.24)
- アウトドア般若心経:みうらじゅん(2007.12.26)
- Harry Potter and the Deathly Hallows : J.K.Rowling(2007.07.28)
- ハリーポッター最終巻、届きました(2007.07.22)
コメント