神々のワード・プロセッサ:スティーヴン・キング
キングの初期の短編集「骸骨乗組員(スケルトン・クルー)」の中の作品。(文庫版は分冊。)
後味がいいんだか、悪いんだか、なんとも言えないけどやっぱり主人公の立場にたてば、ハッピーエンドなお話なのだろう。
売れない作家であるリチャードは、妻には頭が上がらず、出来の悪い息子にも軽蔑されている。甥のジョナサンは性格も良く、頭も切れる少年。
叔父であるリチャードを慕ってくれていたが、ある日事故死してしまう。
生前にジョナサンが叔父さんのためにと、手作りしてくれたワードプロセッサ。それには想像を超えた不思議な力が宿っていた。
もしも、必ず願いが叶うとしたら、いったい何を願うだろうか。
夢として語るならどんな荒唐無稽なことでも言えるけれど、もし願ったことが必ず実現すると知っていたら、恐ろしくてなかなか願い事を決めることはできないだろうと思う。自分の願いによって、どんなことが起こるのかを、きちんとイメージしなくてはならないのだから。
キングは「猿の手」というホラーの古典が好きなようで、長編『ペットセマタリー』もこれが元になっている。
しかし、『ペットセマタリー』は怖すぎて、悲しすぎて再読するのが辛くなってしまうような作品だ。それに比べて、こちらは軽い短編ではあるけれど、人間の弱さ、人生の切なさが心に迫ってくるような一編に仕上がっている。
目次
パラノイドの唄
神々のワード・プロセッサ
オットー伯父さんのトラック
ジョウント
しなやかな銃弾のバラード
猿とシンバル
<扶桑社ミステリー>
《参考》
「猿の手」の原文が読めます。
THE MONKEY'S PAW / W.W. Jacobs (1902)
邦訳の収録本
猿の手/恐怖と怪奇名作集
W.W. ジェイコブズ
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コメント
ごめんなさい…
「フード・プロセッサ」
って読んじゃいました(--;;
投稿 ほっぺ | 2005/01/18 21:11