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2005/05/07

Shall we Dance? -- リメイクとオリジナル

公開を楽しみにしていた映画、ハリウッド版 ”Shall we Dance?” を見てきました。(以前の記事

とても楽しくて、素敵な映画でした。上質のライト・コメディに仕上がっています。
それに、リチャード・ギアのダンスが上手いです。(というか上手すぎです。役所広司 の練習量の10分の1ほどで、10倍くらい巧く踊れるようになってしまいますけど。)
クライマックスの競技会シーンの流れるような華麗なダンスはもう最高の出来と言っていいと思います。ダンス場面が好きなので、ただうっとり見ているだけで幸せな気分になれました。

リメイクですから、どうしてもオリジナルとの比較をしてしまうのですが、ストーリーはアメリカ人に受け入れやすいように、重要な部分が変えてありました。まあ、ある程度想像していたこととは言え、やっぱり日本版とは、根本的に別物になってしまいました。

なんというか、「オリジナルに忠実でありながら、それでもまさしくハリウッド印の刻印がくっきりと刻まれている」ような映画です。
細かいところまで日本版そっくりに作ろうとしたために、かえって「平凡なサラリーマン夫婦の日常」というものがアメリカと日本ではこんなにも違っているのだ、というところが浮き彫りになってしまった気がします。

日本版では課長クラスのサラリーマンが主人公ですが、リチャード・ギアは独立こそしていないようですが弁護士で、かなり裕福なようです。立派な家(日本の感覚では豪邸ですよね)や、有能で若々しい奥さん、2人の子供にも恵まれています。すごく幸せそうだし、家族でいろんなことを話しあっている雰囲気なのに、なぜかダンスを習うのは秘密なんです。この辺、理由がよくわからなかったのですが、公式サイト(日本語版)の方にこんな記述がありました。監督の談話です。

オリジナル版に見られる葛藤は、公然と親密に寄り添うダンスが、日本人に恥ずかしいという気持ちを起こさせることに端を発している。もちろん、アメリカでこの設定は通用しない。しかし、オードリーの脚本の中心にも、恥ずかしさや後ろめたさを招くタブーは存在している。それは、アメリカン・ドリームを手にした者が、「自分は不幸なんだ」と言う資格がないという考えだ。

「自分は不幸なんだ」と言う資格がない。

なるほどねえ。
日本にはそこまでの成功者意識を持つ人はあまりいないのが、この映画がもうひとつピンとこない理由かもしれません。

帰宅後、速攻でオリジナル版DVDを購入しました。
断然、こっちの方が面白いです。誰もがいうように、この映画はこれで完璧なのです。

特典映像として新しく出演者や監督のインタビューが撮影されており、また監督のアメリカキャンペーンツアーの記録が収録されていて、こちらもとても楽しめました。お勧めです。


※こんな本も出ていました。こちらも注文。感想は後日UP(こちら)。
amerika
アメリカ人が作った「Shall we dance?」
周防 正行 (著)
*トム・ハンクスからリチャード・ギアに代わった理由
*ジェニファー・ロペス「飛行機を取り替えてちょうだい」事件
*撮影現場でバラバラ殺人事件!?
*ここまでそっくりのリメイクになった理由
*「ユダヤ系マフィア」を自称するミラマックス社長の鶴の一声
*「お先に失礼するわ」とワールド・プレミアパーティから消えたスーザン・サランドン
*契約社会アメリカの罠
*草刈民代VSジェニファー・ロペス

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