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2005/06/18

セレンディピティ

セレンディピティ~恋人たちのニューヨーク~
周防正行監督の著書「アメリカ人が作ったShall we dance?」(感想はこちら)の中にユニークな製作者として名前を挙げられていたサイモン・フィールズ。彼の関わった作品として紹介されていたので、ぜひ見てみようと思い、DVDを借りてみました。

クリスマスの準備で賑わうニューヨークのデパート。(ブルーミンデールですね。名前だけは知っている…。)
同じ手袋に手を伸ばしたことから、出会った男女。互いに惹かれあいながらも「運命の出会いならば、必ずまた会える」となぜか強硬に主張する女に押し切られるように2人は名前も告げずに別れてしまいます。

別れ際、女は持っていた本に名前を書いて古本屋に売ってしまい、そして男の名前を紙幣に書かせて、そのお金で買い物をします。運命が彼らに味方するならば、本は男のもとに、お金は女のもとに必ず戻ってくるだろうというのです。


なぜそんなに過度にロマンティックなことを信じているのか、あるいは他人にはわからない自分だけの何かに挑戦しているのか、そこのところ(つまり女性の動機の部分)はよくわからないのだけど、わからないなりにも楽しめる洒落たラブストーリーに仕上がっています。

「やっぱり運命ってあるのよねえ~」などというありがち且つおばさんぽいコメントがぴったりだし、まあラストも大方のご想像どおりってとこですが、それでも洒落ていて、面白い映画だと思います。

女性の方がイギリス人でふたりの英語の発音が全然違うのも面白いし、冬のニューヨークの情景もとてもきれいなのも印象的です。(屋外でスケートができるくらいの寒い日にVネックのセーター1枚で平気なのも驚きです。私だったら凍え死ぬ。)

終盤2人は運命の相手を探し出すために必死の探索を始めます。ちょっとだけずれる二人のタイミング、近づいてはすれ違うニアミスの連続です。一歩間違えたら、嘘っぽくてあほらしくて見ていられなくなるような題材が、ファンタジックな大人のおとぎ話になっています。主演のジョン・キューザックの2枚目すぎない優しいキャラクターが、そんな世界にぴったりはまっているのが、見ていて心地良い理由かもしれません。

「セレンディピティ」は映画の中では「幸福な偶然」と訳されていますが、辞書を引いてみたら 「 思わぬ発見をする特異な才能」や「意外な発見をする能力」と書かれています。
神が与えたのは「幸運」そのものではなくて、「努力によって幸運を呼び寄せる能力」なのだ、ということなのでしょうか。「努力すれば必ず幸運は訪れる」のではなく「幸運が訪れるのも個人の能力の内」という考え方は、なんというか「ロマンティックだけど合理的」な響きがあります。それって、日本人にはできない割り切り方のような気がします。キリスト教的、なのかもしれません。

(似たような考え方の例として林真理子の「強運な女になる」みたいのがありますけどね。こちらは「ロマンティックで合理的」じゃなくて、「強欲で合理的」。全然違うのです。)

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セレンディピティ 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント 発売日: 2003/04/25 メディア: DVD   クリスマスですね~~・・・・・・   て、、、あ、終わっちゃいましたか。そうですか。   結婚して4年。一児の子持ちともなれば、クリスマスだからと浮かれることもなくなりました。   悲しくはないです。   いや、ホントに。   悲しくないですってば・・・   (T-T)・・・・・・・・ &n... [続きを読む]

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