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2006/02/02

バーティミアス サマルカンドの秘宝

BARTMAEUSバーティミアス サマルカンドの秘宝
ジョナサン・ストラウド(著)

魔術師アーサーの弟子である少年ナサニエルは、自分に恥を書かせたエリート魔術師サイモンへの復讐のため、自分にはまだ許されていない召喚魔法を使い魔人バーティミアスを呼び寄せる。サイモンのある持ち物を盗ませるのが目的だ。彼の大事なものを盗めば困るだろうと思ったのだが、実はその品物「サマルカンドのアミュレット」には大変な秘密が隠されていた。ナサニエルとバーティミアスは否応無く魔術師たちの陰謀に巻き込まれて行く...。

ハリポタに刺激されたのか、ロンドンが舞台の魔法ものファンタジーが増えてきた気がする。この本もだいぶ前から話題になっていたのだが、全3巻が出揃い、映画化も進行中ということで購入してみた。

ハリーの世界と同様なのは、現代社会に深く魔法が入りこんでいるという点だが、バーティミアスの世界ではもっと表舞台に出てきている。それどころか、魔術を扱える人間だけが政府の要職に付き、彼らの間だけで権力を争っているのだ。魔力を持たない普通の人間は「一般人」として軽蔑されているのである。
魔法学校も存在せず、魔術師は幼い子供を弟子として引き取り、一対一での教育が行われるのである。
そんな社会で魔術師の弟子として育った主人公は、早くに両親から引き離され、学校へも行かず孤独な修行の日々を送っている。当然のことながら、かなり人格がゆがんだ子供になっている。そんな彼が呼び出した魔人とともに予期せぬ冒険をすることになるのである。
物語はジェットコースター的展開を見せて映画にはぴったりだと思う。主人公の細かい心理描写が少ないし、その点でも映像化しやすいだろう。その代わり、魔人バーティミアスの冷静で皮肉っぽい注釈が入っている。この注釈がストーリー展開を止めずに物語に奥行きを与えているのである。

久々に600ページを一気読み。児童文学とはいえ、やっぱり侮れない。ファンタジーファンの端くれとして、日ごろ児童向けの本のチェックを怠らないようにしなくては。
(でも、高いのとデカいのと重いのが何とかならないだろうかねえ。)

※翻訳の金原端人氏は金原ひとみさんのお父上でしょうか。

<理論社>

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コメント

はじめまして。さくらみかんといいます。
わたしもこの本、本屋のファンタジーコーナーで見るたびに気にはなってたのですが、お値段がよろしいので、なかなか手が出なかった代物。でも、なかなかおもしろそうなことが分かりました。
参考になりました。
わたしもブログで小説を書かせてもらっておりますので、お暇なときに見にいらしてください。
SFです。(と思います)

投稿: さくらみかん | 2006/02/09 23:02

さくらみかんさん、はじめまして。

思い切って買ってよかったと思ってはいるのですが、あんなに立派な装丁はいらないとも思います。
あと2巻あるのですが、持ち運べないので家でしか読めないしと思って一日伸ばしにしています。
ブックオフに行くかな。

投稿: じょえる | 2006/02/10 22:33

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本好きの友人に、訊いてみた。「今、何読んでる?」「ん~? バーティミアス~」「ど [続きを読む]

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