天の光はすべて星:フレドリック・ブラウン
天の光はすべて星
時は1950年代。もと宇宙飛行士の主人公は、体の障害や年齢を乗り越えて、もう一度宇宙へと旅する夢を捨てきれないでいた。アルコールに溺れる日々を送るうち、木星へのロケット計画を推進する女性議員と知り合い、ともに夢を追うようになる。綿密な計画を練り、実現に向けて二人はあらゆる努力をする。そしてすべての計画が順調に進んでいるように見えたのだが....。
フレドリック・ブラウン熱が高まって、入手が困難になっているこの本をオークションで購入してしまった。
届いたのはポケット版の初版本。なぜか文庫版と思い込んでいたのだが、訳者の検印のある貴重な本を入手してしまった。なんという幸運だろうか。
星への憧れ、宇宙への憧れ。それが夢でしかなかった時代には、どんなに切実なものだったのかと思う。スペースシャトル打ち上げのニュースが普通のことのようになってしまった今では、自分を含めて「どうしても宇宙へ行きたい」という気持ちを感じられなくなったような気がする。
そんな忘れてしまった星の世界への渇望を改めて感じさせてくれる本。そして人生における幸せや虚しさ。しみじみとした感動とともに、いろいろなことを考えさせてくれる物語なのである。そしてもちろん心に響く感動がある
。
この小説にあえて名づけるとすれば、これはフレドリック・ブラウンの傑作「恋愛小説」と言えるのだろう。
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