千早ふる
落語が好きです。
有名な噺はいろいろありますが、なかでもこの「千早ふる」が大好き。
在原業平の
「千早ふる神代も聞かずたつた川からくれないに水くぐるとは」
の意味を聞かれた知ったかぶり男の話です。
どうしても物事を「知らない」と言えない彼は、その場限りの思いつきでストーリーを作ってこじつけて行きます。
相撲取りの龍田川がおいらんの千早太夫に振られ、その妹の神代太夫にもふられ、傷心のあまり故郷に帰ってとうふ屋になるという、シュールな展開。
完璧にこじつけたと思ったのに最後に「とは」が余って...というオチ。
この最後の部分はあまり良くない、との評価もあるようですが、私はここが好きです。作り話にも完璧を求めてしまう、この人間の業(笑)。可笑しくて、哀しくて。
ここにアートや芸術の真価の謎が隠れているような気もするのですが、どうでしょうか。(いや、単なる思いつきですが。)
ポッドキャストで聞けます。
ぽっどきゃすてぃんぐ落語 千早ふる」 鈴々舎わか馬
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コメント
ちきはやぶる ですか、私は竜田川ですかな。
まあ、ただのでぶか。笑
昔、ラジオの野球中継が雨で中止になると
色物の芸人達で、今の笑点みたいな事をやっていました。都都逸もそのあたりで覚えたのかな。
結構子供の私には色っぽくて
野球中継も好きでしたが、その番組とか、寄席中継みたいのも好きでした。
テレビも最初の頃はいろいろやっていたのですが
今は芸の無い芸人、まともに中継できないアナウンサーばかりになり、悲しいですね。
投稿: 塗り壁みつる | 2006/07/28 19:56
どうも、こんなところまで来ていただいて恐縮です。なかなか落語友達がいなくて、寂しかったので嬉しい限りです。
日本の子供達には落語を聞いて欲しいものですが、まあ無理かな(笑)
投稿: じょえる | 2006/07/28 22:48
はじめまして、こんにちは。
私もこの話が大好きでブログのタイトルにしてしまいました。
特に先代の小さんの「粗忽者」噺は絶品。志ん生の「火焔太鼓」、談志の「野ざらし」等も良いですね。
志の輔落語には毎年行っています。
今後とも宜しくお願いします。
投稿: 千早ふる | 2006/09/13 09:22