ゆれる【映画】
感想をひとことでいうと、香川照之ってスゴイ、に尽きる。
主演のオダギリジョーの素晴らしい演技にも圧倒されるが、何よりこの映画は香川照之の不気味さによって成立しているのだと思う。
オダギリジョーと香川照之演じる兄弟の物語。仲の良い二人の心の中にある暗い淵を描く。
題材そのものはよくあるし、「藪の中」的手法もそう珍しいものではないのだが。
東京に出てカメラマンとして成功している弟。実家に残り、独身のまま働きづめの兄。彼は誰にでも慕われ、いい人と言われている。そんな兄が吊り橋の上で女を殺したとして逮捕される。過失か故意か。緊迫する裁判が始まった。
気弱そうな兄の笑顔が恐ろしく見える瞬間の怖いこと。
父や伯父や、地方で働くひとびと。自分の知ってるいろんな人に重なって見えるからこそ余計に怖い。
人の絆って本当にあるのか、と不安になるような映画。傑作でしょう。
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