銀河帝国の弘法も筆の誤り:田中啓文
意味ないこと、くだらないことを大真面目にできる人が好きだ。真面目なだけでなく一生懸命やっちゃう人が好きだ。
人生なんて無駄の塊なんだから、無駄なら無駄を最後まで貫いてこそ浮かぶ瀬もあれ、竜田川...あれ?
なんか脱線しましたが、無駄こそ芸術、そんな感じの本です。
壮大なスケールで描かれる宇宙の話や未来の話。かなり汚い話もあるのですが、とにかく読者を宇宙的、時間的にあちこちひっぱりまわして、「ああ、絶対絶命! 地球人はどうなるの?」という瞬間に駄洒落で終わります。
読んだ人は必ず声に出して「おいっ!」と突っ込みを入れたくなるという危ない本でもあります。電車で読むのは止めましょう。
よく考えたら、話を微に入り、細に入り、見てきたように語ってお客さんを引っ張り回し最後は駄洒落で落とすって、これは日本の誇る伝統芸術「落語」そのものではありませんか。
そうです。これは田中啓文式「SF落語」なのでした。
最もきれいに「落ちて」るのが『宇宙を駈ける呪詛』という噺作品です。
ああ、この落ちを言いたい。言いたくてたまらない。
けど言えないので、皆さん読んでみて下さい。
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