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2007/05/23

老人と宇宙(そら):ジョン・スコルジー

老人と宇宙
老人と宇宙

七十五歳の誕生日。わたしは妻の墓参りをして、それから軍隊にはいった。

という書き出しではじまるスペースオペラ。(スペオペの新作ってなんだか久しぶり。)

この世界では75歳になったら、全ての財産を捨てて、宇宙の戦士になるという道が選べる。
コロニー防衛軍は厳しい戦闘を行っており、もちろん戦死の可能性は高い。では何故、老人たちは財産を捨てて、兵役に志願するのか。それは軍が「戦闘可能な状態」に若返りさせてくれるからなのだ。

主人公のニヒルなおじいちゃんの1人称で描かれていて、ハードボイルドっぽい感じも出ている。果たして彼が宇宙で出会うものは何なのか。
他の老人たちのとの人間ドラマや異星人との不条理な戦いなど、完結型エピソードがいくつか盛り込まれているので連続ドラマみたいに楽しめる。もちろんワンクール(?)を通しての物語もある。
世界観というか地球人の置かれている状況に関する説明がもう少し納得できるものだったらいいのになとは思うけど、それでも好きなタイプの小説だし、単純に面白い。

訳者あとがきによれば、この小説は作者がブログで一章ずつ連載したものなんだとか。
(そこから一気にハードカバーで出版され、ヒューゴー賞の候補にもなった。)
「映像化するなら映画よりドラマ」、というストーリー展開も元がブログと聞けば「なるほど」という感じ。


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ジョン・スコルジー 内田昌之訳 早川書房  主人公ジョン・ペリーは75歳。年老い、愛妻にも先立たれて、人生の目標を失って軍隊に入隊する。その軍隊、コロニー防衛軍は老人だけが入隊することができる軍隊だ。ペリーは厳しい訓練を経て実戦におもむく。様々な戦場で色々な敵と戦い、戦友を失いながらも手柄を立てる。  老人だけの軍隊というメインアイデアだが、別に腰痛、肩こり、前立腺肥大をかかえたまま戦争をするわけではない。そういう軍隊も面白いと思うのだが。認知症、リューマチ、末期ガン、白内障、糖尿病なんかで身体... [続きを読む]

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