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2007/06/11

しゃべれどもしゃべれども【映画】

国分太一のしゃべれどもしゃべれども

「二つ目」の落語家、三つ葉は壁にぶつかっている。一生懸命やっても「しゃべればいいってもんじゃないんだ」と師匠に説教されている。そんな三つ葉がひょんなことから素人3人に「まんじゅうこわい」を教える教室を開くことになる。愛想よくできないクリーニング屋の娘、大阪弁をからかわれる小学生、喋るのが下手な野球解説者...。
果たしてそれぞれの人生は落語とかかわることで変わっていくのだろうか。

落語が大好きなので、売れない落語家が主人公の映画と知って期待して見に行った。
国分太一も伊東四朗も相当落語が上手いという話も聞いていたし。
確かに落語は上手い。国分君は、前半の下手なところとクライマックスで一皮むけるところとを演じ分けているのも見事なものだった。

しかし残念なことに、ストーリーと映像が出演者の努力を生かし切れていない気がする。
寄席の映像にライブ感が薄い。どの話もきっちり見せようとしない。最初と最後だけをみせて真ん中は省略。
せっかくの見せ場の三つ葉の落語の場面すら途中ではしょって映像処理しちゃってるし。
この一席くらいは完璧に固定カメラで写して欲しかった。もったいない。

一番残念だったのは、このストーリーなら「落語」である必要がないということだ。「ちょっといい話、下町的な感動を与える話」の飾りとしてしか落語が置かれていない感じ。しかもその「いい話」そのものがいかにも弱い。

あえて落語を選んだのなら、もっと落語の「粋(いき)」を映画そのものに与えて欲しかったと思うのは欲張りだろうか。ドラマと比べてはいけないかもしれないが、「タイガー&ドラゴン」にはもっと作り手側の落語への愛情が感じられたと思うのだが。

ラストも唐突だよなあ。 

前振りを上手くやらないと落ちが決まらないって、落語から学ばなかったのか。
惜しいところだらけの映画。ああ、もったいない。

あまりにも惜しいので、原作はもしかしたら面白いのかも知れないという気がした。読んでみようと思う。

しゃべれどもしゃべれども
佐藤 多佳子
新潮社 (2000/05)
売り上げランキング: 494

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