« 廃墟になった故郷へ帰る (2) | トップページ | 10月に読んだ本 »

2008/10/23

廃墟になった故郷へ帰る(3)

通学路。道路の舗装もかなり残っています。
石だらけなのが懐かしく感じます。そうそうこんな感じだったなあって。
路面
路面

草刈りされたルートを歩いて戻り、また別の藪へ入るとこんなものがありました。

これは共同浴場の浴槽です。
共同浴場跡
共同浴場跡

ぶあつい苔の下には洗い場のタイルが美しいまま貼られていました。
洗い場のタイル
洗い場のタイル

壁には水栓のあった位置に穴があいていました。
洗い場の壁
洗い場の壁

炭鉱では各戸にお風呂がなく、地区ごとに共同の浴場がありました。
(利用料は無料。そのほかの光熱費も無料または格安だったそうです。「雪がなければすごく暮らしやすかった」と母は言っています。冬は当然石炭ストーブを使用していましたが、石炭は1トン10円か20円だったと記憶しています。)

学校の友達と放課後遊んで、また夜にはお風呂で会って遊んだりしてた、そんな生活でした。家は違っても一緒に育ったようなものだったのかもしれません。子供も大人も「人間の距離」がすごく近かったような気がします。


そんな生活が転校で一変するわけですが、まあその辺はいいや。


バスに戻って現代の道路を数分走ると、形の残っている住宅がありました。これは末期に建てられて木造ではなくモルタル製なので倒壊しなかったようです。
P1050738

白い壁に赤い屋根の可愛い建物。参加者の中にはこの辺りに住んでた人もいて、自宅を探して奥の方を探検に行ってました。
自宅探検組が出かけてる間に、私も手前の建物にちょっと入ってみたけど比較的キレイでした。林道作業の人などが最近も飯場として使ったりしてたらしいです。


そんなわけでこの辺りに数十分間、車を止めてうろうろしてたのですが、車一台、人っ子ひとり通りません。
せっかくなのでセンターラインに立って写真を撮ってみました。
P1050743

このあとキタキツネが道を横断して行ったけど、撮影には失敗。
栄養状態は良さそうでした。ここでふと見たら携帯も圏外でした。


ここで街の見学を追え、オプショナルツアー(?)としてダムを見に行くことに。
実は閉山前に工事が進んでいた鉄道があったのですが、炭鉱の閉山とともに工事が中断されてしまい、完成しなかったのです。その鉄橋2本ととトンネル8本が残っています。


鉄道用の小さなトンネルで車一台がやっと。照明も全くない。
長さは600mのものあり、まっくらでかなり怖いです。
P1050760

鉄橋の手すりもガードレールじゃなくて鉄パイプみたいな感じ。 ぶつかったら即落ちます。確実。

今は私有地なので許可なく入れないそうですが、これも同窓会のために許可を取っていただいたとのこと。
その頑張りに感心感激いたしました。

そしてダム。
今は農業用水を放水してしまって空ですが、満水の時はタワーみたいなやつのてっぺんだけが残るそうです。
P1050765

これは反対側。気温が高めの日で、夏の高原のような爽やかさでした。今年の北海道の秋は暑かったようです。
P1050766

ここで遠足気分でお弁当。童心に返って楽しかったです!
男子生徒(笑)たちは当然のようにビール飲んでましたが。


こうして廃墟ツアーを終え、その後ホテルに戻って帰りのバスに乗り換え、羽幌町の資料館に立ち寄りました。

P1050775

P1050776

これは坑内で使われていた携帯電話(笑)
「発破するぞー」とか言ってたのかな。

P1050778

ピンぼけですがアンモナイトです。
なんか化石の多いところで川原に行くといっぱい化石が取れました。
家にもアンモナイトがいっぱいありました。転校してからそれは貴重なものだと知ったのですが(笑)
捨てちゃってあとの祭り。


そしてまた絶景を見ながら、一路南へ。
P1050798


夜7時に札幌駅で解散して、同窓会ツアーは終了。名残惜しかったですね。
行く前にはこんな気持ちで別れることになるなんて思いもしなかったのですが。

まとめ
故郷の廃墟を見て不思議と悲しいとはあまり思いませんでした。
原型がなくなりすぎてて、郷愁というよりは冒険心を刺激されたからかもしれません。
それよりも「またこの地に立てた」ということが素直に嬉しく思えました。
草のにおい、山の色、形、道路の感触、すべてがただ懐かしかったのでした。月並みかもしれませんが、やっぱり「感動した」というのが一番ぴったりくる言葉のような気がします。

あの時転校しなかったら、もう少しこの街が栄えていれば、自分の人生はどうなっていたんだろうかと考えてみたりもしました。
1万人が暮らしていた街を全部なくして廃墟にしてしまうなんて、それで良かったのだろうか、とか。
いろいろな思いが浮かんだ2日間でした。

というわけで同窓会ツアー日記はお終いです。
開催に向けて苦労してくださった皆様、ありがとうございました。
この場を借りて改めて御礼申し上げます。

|

« 廃墟になった故郷へ帰る (2) | トップページ | 10月に読んだ本 »

日記2008」カテゴリの記事

コメント

読ませていただきました   忘れかけてたこと思い出したわ!ってゆうか話をなんにも聞いてなかったんだけどね(*^.^*)じょえるさんの文章力に感服いたしました。もう行くことができないと思っていた故郷にもう一度立つことができたのは本当に感動でしたね。また話題が非日常の事なので心から楽しめました!!企画してくれた方達に感謝、草刈をしてくれた二人に感謝、遠いところから来てくれた方達に感謝の2日間でした。本当に参加してよかったぁ~札幌に来ることがあったら連絡してね。また会いましょうね!!!


投稿: おかぴ~ | 2008/10/27 19:55

おかぴ~、コメントありがとう!
本当に非日常、夢のような旅でしたね。
一生忘れないと思います。ボケなければ(笑)

今度はただの飲み仲間としてよろしくお願いします!

投稿: じょえる | 2008/10/28 10:34

改めて、読ませていただきました。
企画に携わった者として、楽しんでいただき嬉しく思います。
って自分が行きたかっただけですよ!故郷に立つのもこれが最後かな?などと思っています。草刈をした道を歩くだけかな、と思っていましら、藪を掻き分け奥に入って行くとは、驚きました。そこには、皆さんのはしゃいでいる姿をみて、自然と顔がほころんでいる自分がいました。

投稿: まさぴ~ | 2008/12/07 21:40

まさぴ~、コメントありがとう!
私も今、読み返してみて結構忘れてるのにびっくりしました(笑)

自分が行きたいだけで、あれが実現できるなんてやっぱりすごいですよ。本当に感謝しております。
次回、できる限り協力しますので楽しい会をしましょうね!

投稿: じょえる | 2008/12/08 10:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/32969/42881768

この記事へのトラックバック一覧です: 廃墟になった故郷へ帰る(3):

« 廃墟になった故郷へ帰る (2) | トップページ | 10月に読んだ本 »